現代においていちばん大切なことは物事に反応しないことだ。つまり感情を動かさない。世の中は疲れることばかりだがその最たる原因は自身の心が揺れ動くことにある。自分の心が揺り動くと御存知の通り非常に疲れる。言ってしまえば世の中はそうした揺り動く世界でいかにして揺り動かないかのテストルームなのだ。
仕事にできるできないは多少はあるだろうが概ね高みに登ってくるとほとんど仕事に能力は関係なくなってきていかに心を動かさないかにかかってくる。自分が反応していては場が回らないからだ。仕事の殆どはいかに反応しないかにかかっている。そうすればペースを乱すこともなく自分のペースで仕事ができる。
世の中には様々な障害が発生してくる。いろいろな指示や相手からの会話下からの意見。それ自体は問題ではなくそれに対処するのが能力。しかしもっと自分の行動を妨げているものは自身の感情だ。感情が暴発すると怒れてくる、イライラしてくる、心配になる、くよくよする様々な障害を引き起こす。そうなるとますます連鎖するし、どんどん疲れてくる。
逆に様々な障害に対して感情を保てばそれはただの処理する仕事に過ぎない。現代での問題の殆どは自己の感情の暴発にあると思う。だから仕事のスキルを上げるよりも大切なことは自身の心のコントロールにあると思う。
ここでコントロールと言ったがイメージとしてはコントロールして保つというよりも、為されるがままになってそのまま受け流すことだ。無理に抗おうとせずそうだねと受け止めそのまま流す。一切抵抗せず一切受け取らない。そのまま流す。受け取らないようにすると力がいるから受け止めたままそのまま流す。
このスキルが現代では非常に大事となってくる。
テニスではボールを打つだけなのだがそうなるまでにはフォアハンド、バックハンド、サーブ、レシーブ、スマッシュ、足運び様々な練習をして最終的にただ打つとなる。だから反応しないと言っても様々なトレーニングをしないと反応しないと言っても反応してしまう。
そのためにした練習は、呼吸法、瞑想、グラウンディング、丹田、内観、観照など多岐にわたるが、はじめの頃はそれを意識的にしないと自己を保てなかったが、今では反応しないように自分を保つだけで反応せずいられるようになった。おそらくこれらの練習が功を奏したのだと思う。
これは相手との距離にもよる。異性とか好きな相手とか家族とか身近な人はよりその難易度が高い。すぐに反応してしまうからだ。そして気まずくなってしまう。気まずいのはお互いわかるのだ。なぜ気まずいかは相手の行動に適切に返せないからだ。なぜかというと心や感情が反応するので適切な返しを妨げるからだ。
要は適切な行動を取れば世の中スムーズに回っていくのだが、それを妨げるものが感情の暴走である。感情が暴走すると適切な行動を取れない。取れないですめばいいけど、それは相手も自分もなんとなく気まずい空気を感じ取るのでそれに悩んだりして苦しむ。
だからスムーズに行くためには反応しないことが大切だ。
感じとしては対象と同一化しないように心がけている。
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